ぎっくり腰の鍼灸/原因や症状
原因と症状は大きく分けて、それぞれ3パターンあります。
原因:関節、とくに骨盤
症状:力が入らず歩くのがままならない
原因:筋肉、とくに腸腰筋
症状:痛くて体を動かすことができない
原因:東洋医学的(冷え・熱・湿気など)
症状:痛みが長引く・物凄く痛いわけではない
ぎっくり腰の原因/筋肉の緊張
ぎっくり腰になる方は、背骨と股関節で、つながっている太い筋肉(腸腰筋)が、こり固まっています。
「こり」が左右で違うため、立ち上がる時や体をねじった時に、背骨に不自然な回旋(ねじれ)が生まれ、ぎっくり腰になってしまいます。
重たい物を持つときよりは、靴下をはく・くしゃみをする・床のゴミをとる。
寝返りをうつといった簡単な動作でぎっくり腰になってしまうことが多いです。
この腸腰筋という背骨の奥深くにある筋肉は、手(マッサージなど)では触れません。
鍼灸アプローチで局所や遠隔への施術が必要不可欠です。
また股関節の硬さは、肩甲骨の間の背骨(上部胸椎)の硬さが影響しています。
つまり、背骨全体が硬くなってしまうことで、体にしなりや遊びがなくなり、ねじれが起こりやすくなってしまうため、ぎっくり腰になってしまうのです。
ぎっくり腰の東洋医学的な原因
東洋医学では肝経・脾経・腎経の失調(調子を崩すこと)で腰に影響がでます。
いきなり肝とか脾とかが出てくると難しいので、「へぇ」くらいで構いません。
肝経(自律神経系)と脾経(胃腸系)に不調があると、血が不足し筋肉が養われず栄養不足になり、筋肉がけいれんすると言われます。
腎経は腰や膝と深い関わりがあるのですが、現代人は腎虚(じんきょ)といって常に疲れている状態です。
残念なことに、腎を補うことは難しいと言われています。
腎経を助けるには、脾経(胃腸系)を強くしてあげる必要があります。
肝経と脾経の不調により、自律神経系の乱れが起こり、便秘と下痢を繰り返す、睡眠不足、生理痛などの不調がある方は、腰痛やぎっくり腰に注意が必要です。
寒湿タイプのぎっくり腰
- 体が冷えている(特に手足)
- 横になっても痛みがおさまらない
- 雨や寒い時に痛みがひどくなる
- 温めると楽
普段から体が冷えていて、寒さに弱い方は冬の時期、雨に濡れたりすると、ぎっくり腰が再発しやすいです。
体を冷やさないようにすることが、とても重要です。
足首のお灸やレッグウォーマーなどを活用しましょう。
夏場もエアコンの風が直接当たらないようにすることも大切です。
湿熱タイプのぎっくり腰
- 腰が重く感じる
- 腰に熱があるように感じる(ほてる)
- 長時間座ると痛みが増す
- 雨や暑い時期に再発する
- 動くと少し楽
梅雨時期にぎっくり腰になりやすい方は、この湿熱タイプです。寒湿タイプも同じですが、体に湿気が貯まらない(むくまない)ように対策します。
暴飲暴食など注意しましょう。
瘀血(おけつ)タイプのぎっくり腰
- 刺すように痛い
- 押すと痛い
- 痛くて動けいない
- 車の振動が辛い
- 女性の場合、生理痛がひどい
瘀血とは、簡単に言えば血の塊です。女性は経血に塊が混じる方です。
男性は舌の色が紫のことがあるので、確認してみてください。
瘀血ができる理由はさまざまありますので、特徴はもっと書けるのですが、キリがないので割愛しています。
ぎっくり腰の痛みが鋭く局所の方は、とにかく瘀血タイプなので、瘀血の除去が必要です。
気滞タイプのぎっくり腰
- 痛みに波がある
- くしゃみ、咳で痛みが増す
気滞とはエネルギーの滞りです。ぎっくり腰の特徴は上記の通りですが、気滞があると普段からイライラしやすかったり、ノドが使える、ガスが溜まりやすいなどの特徴があります。
瘀血になる理由は様々と書きましたが、気が滞ることで血も滞り、瘀血(血の塊)ができるものを気滞血瘀(きたいけつお)と言います。
気滞血瘀(きたいけつお)タイプのぎっくり腰
瘀血のぎっくり腰で書いたような特徴的痛みに、次の痛みが合わさります。
- 突っ張った痛み
- 刺すような痛み
- 痛くて動かせない
生理痛が酷かったり、イライラしやすい人は注意が必要です。
ぎっくり腰、なぜクセになるの?
筋肉の緊張のバランスが悪かったり、背骨や骨盤の状態が整っていないと、ぎっくり腰は繰り返します。
東洋医学的な体質(肝脾の不調和)が残っていれば、腰の痛みは消えにくいです。
痛みが発生する過程と、痛みがおさまる過程は、正反対です。
痛みがおさまっても、体の状態が良くなっていないため、ぎっくり腰を繰り返してしまうのです。
決して癖になっているわけではなく、ぎっくり腰の素地が残っているから、繰り返しているだけです。
繰り返さないように予防することが何より重要です。
ですが、まずは痛みを早期におさえることが先です。
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どのタイミングで鍼灸を受けると良いかは下記の記事を参考になさってください。
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