肩こりの症状とは
肩こりは首から背中にかけて感じる痛みやコリ感です。
手のしびれや頭痛、歯の痛み、吐き気、目の疲れなどにも波及することもあります。

筆者プロフィール
鍼灸師・柔道整復師
中野 妥昭(なかの やすあき)
柔道整復師取得後、整形外科に勤務。整骨院開業後は国民体育大会(競泳競技)にトレーナー帯同。自身も競泳で腰や膝を痛めて、リハビリに通院していたことから治療院に興味を持つ。未だに左膝は悪く、自分の体で実験をしながら、良いものを患者さんにフィードバックしています。
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肩こりの6つの原因
肩こりの原因は多岐にわたります。
- 長時間同じ姿勢を続ける
- 冷え
- ストレス
- 骨格の異常
- 加齢
- 東洋医学的な肩こり
これらの要因が複合的に影響し、肩こりの発生や悪化を引き起こす可能性があります。
1 | 長時間同じ姿勢を続けることで肩こりに

デスクワークの方だけでなく、料理や本を読む、スマホやテレビを見るなど、長時間同じ姿勢を続けることで、筋肉が疲労し緊張するので、肩こりを感じてしまいます。
頭が前に飛び出した状態(いわゆる猫背)が続くと、頭を支えようと背中の筋肉が緊張します。
対処法
- こまめに姿勢を変える
- 正しい姿勢を心がける
- 筋肉を緩める(ストレッチなど)
- 目の高さで本を読む・スマホを見る
2 | 冷えで肩こりに

体が冷えていると筋肉が固まります。東洋医学的にも冷えは「固める」作用があります。
冬の寒さや夏ではエアコンの風があたって冷えくると、肩こりや頭痛を感じてしまいます。
普段から手足の冷えを感じる方は、まずは寒さ対策が重要です。
また呼吸の仕方が悪いことで血流が悪くなることがあります。
対処法
- 冷たい風が当たらないようにする
- 正しい呼吸をする
- 冷え性体質を変える
3 | ストレスによる肩こり

ストレスは全ての不調にかかわってきます。東洋医学ではストレスやイライラが続くと、肩や肋骨の際(きわ)が硬さや痛みが生じます。
他には目が疲れやすい・充血しやすい、舌が赤い、などの症状がある方は、ストレスも肩こりの要因になっている可能性があります。
対処法
- 鍼灸治療でストレスケアをする
- リラックスする時間を作る
4 | 骨格の異常

肋骨が1本多い、背骨が歪んでいる、ヘルニアがある、鎖骨が下がっている(なで肩)などが、肩こりの原因になることがあります。
この状態を変えることは手術などの必要がありますが、少しでも筋肉の緊張バランスや流れを整えることで、肩こりが痛くならないようにしていけます。
対処法
- できるだけ正しい姿勢を心がける
- 筋緊張のバランスを整える
- 鍼灸で流れを整える
5 | 加齢による肩こり
筋肉が衰えることで、骨格を支えられず、筋肉がダメージを受けて肩がこることがあります。
加齢により、一部の筋肉にうまく血流がいかずに、筋肉が修復できずに痛みを感じたり、肩の動きが悪くなることで、四十肩のような肩の炎症も引き起こすことがあり、注意が必要です。
また椎間板などは加齢により、摩耗し潰れていくので、首の骨(頚椎)の状態が悪くなり、肩がこることもあります。
加齢を防ぐことはできませんが、年齢よりも老けて見えるかも…みたいな状態にならないように、普段から気を付けておきたいですね。
対処法
- 適度な運動をする
- 働きすぎなど〇〇しすぎに注意する
- 鍼灸で血流やホルモンバランスを整えておく
6 | 東洋医的な肩こり
東洋医学では体質を診ます。
肩こりになりやすい人は、上記でも少しお話ししましたが、イライラしやすい人や血流が悪い人です。他には…
- 睡眠の質が悪い
- 夢をよく見る
- 知らない間に青ジミができてる
- 夜になると痛みが気になる
- 生理が遅れがち
- 喉が詰まった感じがある
- 頭痛、生理痛がひどい(刺すような痛み)
- 慢性的な痛みが続いている
- 舌が紫に近い
- シミが気になる
- 便通に問題がある(コロコロした便・便秘と下痢を繰り返すなど)
- 鮫肌(カサカサしやすいなど)
血の不足から、潤いや栄養を与えられずに上記のようなことが起こります。
胃腸系のトラブルを抱えていたり、エネルギーに変える力が不足していることが多いので、肩こりで慢性的に悩んでいて、上記のような症状が一つでもあれば、鍼灸治療を早くに受けてください。
ひどくなると、さらに睡眠の質が低下(体のほてり・寝汗など)、更年期障害などに発展していくことがあります。
対処法
- 暴飲暴食を避ける
- 良く噛んで食べる
- 鍼灸治療を受ける
鍼灸治療での肩こりへの効果
1〜6のいずれの原因にも鍼灸治療は効果的です。
筋肉がメインの原因である場合は、比較的(1〜2回)早く効果を実感しやすい傾向にあります。
プラスして体質が絡んでくると少し長期化することが考えらえます。
鍼灸治療でのアプローチ
上記6の東洋医学的な肩こりにになりやすい体質の方は、胃腸系にトラブルを抱えていることが多いです。
そのため、血が作られず、慢性的な肩こりを感じやすい状態です。
血を増やすためには、血を増やすツボにアプローチするのですが、鍼灸治療をしたからといって、血がすぐに増えるわけではありません。
まずは胃腸系の働きを整えるツボで、血が作れるように戻していきます。
また、筋肉の緊張の強いところに鍼をしたり、鍼をしたところに電気を流したりして、ほぐしたり、血流を良くしたりします。
比較的、筋肉が緩むのは感じやすいですが、いずれにしても、原因(上述1〜6)が取り除かれない限り、肩こりは繰り返してしまいますので、効果を実感するまでは、定期的な通院とご自身での予防・対処が必要です。
自律神経バランスを整える効果
鍼灸は痛い治療法と考える方もいらっしゃいますが、お灸や鍼をすることで、リラックス効果があることも研究されています(1)
もちろん個人差はありますし、最初は緊張することもあるかと思いますが、慣れてくると鍼灸治療中に寝ている方もいらっしゃいます。
血の不足で最初は睡眠の質は変わりにくいですが、せめて鍼灸治療を受けた日だけでも、ぐっすり寝ることで、体の回復能力を正常に戻すサポートが可能になっています。
(1)参考:ストレスからの解放そして鍼灸-中枢神経機能からみた鍼灸のストレス緩和の効果について 矢野 忠、森 和、行待 寿紀
鍼灸院Livingで肩こりの鍼灸治療を受けた方の改善例
Kさんの肩こりの場合
Kさんは、デスクワークが中心ですが、月の半分が出張であることもあって、移動やホテルの枕が合わずに、右の首から肩の付け根にかけて痛みがありました。
マッサージなどにも行ったけど、筋肉質だったKさんは、あまりほぐれた感じがせずに、気になると自分で触ってしまうほどでした。
デスクワークなので、腰も固かったため、腰から肩に向かう筋肉・背中の筋肉・肩の付け根の筋肉に鍼をして電気を流し、終わり次第、丁寧に硬さの残ったところを鍼で取っていったところ、「全然違う!」と驚きながら、お帰りになりました。
肩こりと鍼灸のQ&A

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