ぎっくり腰をしたら冷やすのと温めるのは、どっちがいいの?
よく聞かれるぎっくり腰の冷やす・温める問題ですので、ぎっくり腰になってから、どれくらい経ったか・痛みは減ったのか・熱感はあるのかなどで変わります。ただ、ぎっくり腰の基本は「冷やす」(冷湿布)を選んでください。
ぎっくり腰後の冷やし方・冷湿布の使い方を説明していくので、参考にしてみてください。
病院や整骨院、鍼灸院に行ける方は、ぎっくり腰の炎症期間(受傷後24時間以降)を目安に受診すると良いです。
筆者プロフィール
鍼灸師・柔道整復師
中野 妥昭(なかの やすあき)
柔道整復師取得後、整形外科に勤務。整骨院開業後は国民体育大会(競泳競技)にトレーナー帯同。自身も競泳で腰や膝を痛めて、リハビリに通院していたことから治療院に興味を持つ。未だに左膝は悪く、自分の体で実験をしながら、良いものを患者さんにフィードバックしています。
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ぎっくり腰は冷やす
ぎっくり腰のアイシング(冷やす)方法
アイシングは、水で洗った氷をビニール袋(あれば氷嚢)に入れて、10〜15分冷やす+5分休憩+10〜15分冷やすと良いです。
最近では急性腰痛(ぎっくり腰)などでも、早期に温めることが良いのでは?となっているそうです。
冷やすことで筋肉の修復が遅れるという研究結果もあるとのこと。
まだ明確なエビデンス(証拠など)は出ていないようなので、ひとまず急性期(ぎっくり腰直後)はアイシングで覚えてください。
期間としては受傷後、1〜3日くらいはアイシングすると良いです。
ただし、この期間であっても患部に熱感がなければ、無理にアイシングの必要はありません。
反対に4日経っても熱感がある、仕事終わりに痛みと熱感がぶり返すなどの場合は、お風呂上がりにアイシングすると良いでしょう。
絶対に冷凍庫から出してすぐの氷を使わないでください(凍傷の危険性あり)。
冷湿布の使い方
シップの「痛みを抑える成分」が浸透するのに、だいたい90分〜2時間くらいかかります。
反対に2時間以上貼っても意味がないので、特に肌の弱い方は、60〜90分くらいで剥がしても良いです。
肌を少し休ませてから、もう一度新しいのを貼るなど工夫してみてください。
肌の弱い方の場合、無理にシップ(湿布)を使う必要はありません。痛みを抑えるだけなら、頭痛薬や生理痛の時に飲む痛み止めでも代用は可能です。
冷湿布は冷感を感じるだけで、冷やしているわけではないので、基本はアイシングがおすすめです。
かかりつけ医や薬剤師・登録販売者の指示に従い、容量・用法を守って正しく使ってください
ぎっくり腰で温める
ぎっくり腰のような急激な痛みの時に冷やしすぎると回復が遅れるという研究があります。
しかし、現状(2023年11月時点)では、ぎっくり腰の痛みが治ってから温める方が無難です。
ですから、まずは痛みを早期に鎮めて、冷やす対策から温める対策に移行することがおすすめです。
ぎっくり腰であっても、お灸は早期に始めることができると良いですね。
温湿布の使い方
基本は冷湿布と同じですが、温める成分が入っているため、かぶれやすかったりします。
ですから、長時間貼るのではなく、ある程度、痛みが治ったら一度剥がして皮膚を休ませることがおすすめです。
いずれにしても、できるだけ早く痛みを軽減させて、お風呂につかるなど温める対策に移行させることが重要です。
ぎっくり腰で温めるか冷やすか迷ったとき
ぎっくり腰の直後で、患部に熱感がある場合は、冷やしましょう。
慢性的に鈍い痛みが続いている場合は、温めると良いです。
ただ慢性的な腰痛で冷えが影響している場合は、温めるよりも冷やさないことが重要です。
夏でもエアコンの風に当たらないようしたり、レッグウォーマーをつけたりと冷やさない工夫をしてみてください。
ぎっくり腰で冷やす?温たためる?まとめ
専門知識がないと、ぎっくり腰直後は冷やすのか温めるのか迷いますよね。
ひとまず、ぎっくり腰直後〜3日ほどは冷やす。それ以降は温めるで覚えてください。
患部の熱感によって、冷やす期間は長くしたり短くしたり、調整してください。
冷やす時はできれればアイシングがおすすめです(方法は上記)。
その他、不安なことがあれば気軽にお問い合わせください。